どちらかが彼女を殺した (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1999年5月14日発売)
3.46
  • (851)
  • (2296)
  • (3462)
  • (533)
  • (85)
本棚登録 : 23196
感想 : 1803
3

加賀恭一郎シリーズの3作目。今回の見どころは、現役の警察官である兄が妹の死の第一発見者になってしまい、さらにはその死が自殺ではなく他殺であると確信し、自ら犯人を探し復讐しようとする物語だということだ。そしてそこに立ちはだかるのが練馬署の巡査部長である加賀恭一郎である。

兄は妹の死を自殺に見せかけ犯人探しをする。そこに浮上する容疑者は妹が交際していたらしい男性と妹の高校時代からの親友の女性のふたり。このふたりのどちらかが妹を殺したと考える兄は単独行動で捜査していく。

しかし、加賀も加賀で独自の推理で捜査を継続させていく。そしてその推理が交錯したときに真実は果たして明きらかになるのか・・・。

ドラマで言えばスピンオフ的な位置づけになりそうなこの作品は、だから加賀恭一郎の物語としてはちょっと物足りないかもしれない。基本的な推理は兄によって行われ加賀恭一郎がそれを補足するような感じだ。ラストの謎解きは手を汗握る感じがもう少しあったらドキドキしたのだがこちらも物足りなかった。兄と加賀のバトルみたいなものがもっと見たかったかもしれない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説一般
感想投稿日 : 2015年12月29日
読了日 : 2015年12月29日
本棚登録日 : 2015年10月7日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする