まず、香港現代史を遡りつつ、同時にクワンとローという2人の主人公の関係も原点に向かっていく構造が面白い。
香港と国家との関係を考えると、第一話と最終話に何処かー脈通じるものが感じられ、また物語自体もリンクしていて、最終話が第一話の解釈を書き換えるというのもよく練られている。これは謎ときが終わったと思ったら、最後でもう一つ意外な謎が解き明かさされるというミステリーの構成にも似ている。
各話が本格ミステリーであり、それが連なることで、別の意味を持つという点で、いくつかの違った驚きを与えてくれる。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
ミステリー
- 感想投稿日 : 2017年10月6日
- 読了日 : 2017年10月6日
- 本棚登録日 : 2017年10月6日
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