All the Light We Cannot See

著者 :
  • Fourth Estate Ltd (2015年4月23日発売)
4.60
  • (3)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 18
感想 : 1
4

第二次世界大戦中にドイツ軍に占領され、アメリカ軍に攻撃を受けたフランスの港町サン・マロを舞台に、盲目のフランス人少女マリーとドイツ軍の少年兵ヴァーナーの二人の視点から交互に物語が語られる。二人とその周りの人物に焦点を当てながら、戦争によって破壊された人々の生活を淡々と描き出す。淡々としていながら、人々の多くは読み手の心に深く刻まれる。秀逸なのが盲目のマリーの頭の中で展開される色に満ちた世界や、軟体動物の「描写」。盲目であるが故の世界の捉え方が世界をより活き活きとさせているようにも思う。

マリーの心の拠り所となる点字本がジュール・ヴェルヌの「海底2万マイル」で、作品中に何度も引用され、重要なメッセージを送る。数年前に英語版を読んでいて良かった。ヴェルヌを読んでいなくても十分堪能できる話だが、読んでいるとより楽しめる作品。ピューリッツァー受賞作。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Novel
感想投稿日 : 2021年2月13日
読了日 : 2021年2月13日
本棚登録日 : 2021年1月4日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする