たゆたえども沈まず

著者 :
  • 幻冬舎 (2017年10月25日発売)
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感想 : 628
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日本人の絵画バイヤーの林忠正・加納重吉がパリを拠点に浮世絵の取引を行う。一方、印象派の巨匠であるゴッホとその弟(テオ)が印象派絵画を受け入れられないフランスにおいて苦悩する。この日本人とゴッホ兄弟がパリで接触する。その接点は浮世絵。ゴッホがジャポニズムの影響を受けたことはとても誇らしい。この本ではゴッホの苦悩をリアリティーに富んだ描写で示していて、ゴッホの繊細さが伝わった。ゴッホを支える弟のテオ。テオとゴッホの関係性が苦痛に満ちているが、ゴッホの最期の場面ではテオへの最愛と信頼が伝わり目頭が熱くなった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 涙腺が緩む
感想投稿日 : 2020年8月2日
読了日 : 2020年8月2日
本棚登録日 : 2020年8月2日

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