Extremely Loud and Incredibly Close: A Novel

  • Mariner Books (2006年4月4日発売)
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本棚登録 : 57
感想 : 7
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ちょっと前にトム・ハンクスが父親役を演じてた映画の原作。9.11で亡くなってしまった父親が持っていたらしい鍵を見つけた、9歳の息子オスカー。その鍵が入っていた封筒に書かれた"Black"という言葉を頼りに、オスカーは鍵が何を開く為の鍵なのか‐そしてそれがわかれば父親に近づけるのではないかと信じ‐N.Yの街を手がかりを捜して回ることにする…。

と、そこまでのあらすじは読む前からなんとなくは知ってたけど、読んでみたら、父親と息子の話という単純なものではなく、もっと深い家族の話でした。少年オスカーが主人公なんだけど、彼の父方の祖父母の波乱万丈の人生の物語が大半を占めるといってもいいような。最初は語り部の入れ替わりがわかりづらくて、言ってることも意味をなさないような感じだったけど、それがだんだんと順を追ってわかるようになってくる仕組み。そして各登場人物の生い立ちや過去も姿を現します。でも本の終わり方は、オスカーにとっても祖父母にとっても、もっと希望に満ちた終わり方をしてくれるものだと期待してたけど、思ったほどそうでもなくてちょっとガッカリ…でもそれが人生なんだよ、と言っているような気もする。最後の最後まで、父親が死んでいない姿を想像するオスカーの描写を読んで、「オスカーには本の最後には笑顔で父親の死を乗り越えてもらいたかったけど、本当に愛していた人の死というのはそんなに短期間で乗り越えられるものではないんだな」と思ったし、残された者が悲しみとどう向き合うか…という姿を描いたこの本は、読んでて泣きそうになる箇所もあるし、読み終わった後に達成感を感じるというわけではないけど、読んでみてよかった本だと思う。


この本は赤ペンで文法や単語の間違いに丸がしてあるようになってたり、いろんな写真があったり、カラーペンの落書きなんかもカラーで載ってたりして、従来の本とは違って視覚的に楽しめるようになってるのが面白いと思った。次のページに進むごとに文字の大きさが小さくなって、行間も詰まって、最後には行と行が重なって文字が潰れて読めない…なんて嗜好の箇所もあったりして。新鮮。今回は図書館で借りたけど、kindleで読んだら画面上はどうなるんだろ??

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Others
感想投稿日 : 2012年7月5日
読了日 : 2012年7月4日
本棚登録日 : 2012年6月21日

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