The Glass Castle: A Memoir

著者 :
  • Scribner (2006年1月17日発売)
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本棚登録 : 30
感想 : 3
5

今はVirginiaにジャーナリスト・作家として住んでるJeannette Wallsっていう女性の幼少期からNYでキャリアを積んでいくまでの回想記。本を読む前は、すごく過酷な子ども時代を過ごした事実が書いてある…ってことだけは知ってて、てっきり両親から虐待を受けたりしてたんだと思いながら読み進めていくと、実際はそうではなく。子ども達のことを自分達なりに愛してはいるんだろうけどあまりに自由奔放すぎる両親のせいで、小さい頃から両親に振り回されて姉・弟・妹と一緒に夜逃げを繰り返し、貧困のせいで学校のゴミ箱から残飯を拾って飢えをしのがないと生きていけないような環境に置かれながらも、すごく逞しく育っていく子ども達の姿がとても印象的。自分の両親が彼女の両親のようだったら…どんな生活になるのかなんて想像もできないけど、でも本に出てくる両親は自分達の教育理念を持ってたんだろうし、実際に2人共、学校の先生なんて目じゃないくらいたくさんのことを知ってて、子ども達にほんとにいろんな事を教えてたみたい。そして子ども達はそんな教育を受けてたおかげで、学校に通うほかの子ども達よりもずっと頭が良かったし、自分達の考えもちゃんと持ってたとか。アル中やニグレクトしちゃう点は許されないけど、ある意味社会の常識に囚われない教育をしようとしてた作者の両親の姿は、ちょっと羨ましい気もする。でもやっぱり、幼少期に自分がどんな環境で育つかによって、道を外れる・外れないに関わらず今後の人生に大きく影響するっていうのは、この本を読んで改めて実感…。親って偉大です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: Non fiction
感想投稿日 : 2011年10月13日
読了日 : 2011年10月13日
本棚登録日 : 2011年9月30日

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