吉田松陰 留魂録 (全訳注) (講談社学術文庫)

著者 :
  • 講談社 (2002年9月10日発売)
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斉藤さんに薦められて読んだ本。

吉田松陰の「死生観」に触れられる。

>死して不朽の見込みあらば、いつ死んでもよいし、生きて大業をなしとげる見込みあらば、いつまでも生きたらよいのである。
つまり、私の見るところでは、人間というものは、生死を度外視して、要するになすべきをなす心構えが大切なのだ。

”不朽”は小山さんの「人は2度死ぬ」にあたり、
”なずべきをなす心構え”は斉藤さんの「立志」にあたる、と思う。

紹介して頂き、感謝☆

***

留魂録は、吉田松陰の”遺書”と位置づけられている。
処刑される2日前に筆をとり、前日夕方に完成した5000字程度の文書。
自分の死期を知り、それに恐れる心の変化を冷静に書き、死んだ後の門下生のために書いた。
死ぬと分かっている人が、自分が死んだ後の事を考え、どうすればよいのかまで言えるのだろうか。言えない。
だからこそ、吉田松陰が死して不朽の存在なのであろう。

本は3部構成。
1.留魂録の時代背景
2.留魂録
3.吉田松陰の人生

吉田松陰にあまり詳しくない人にも読める内容になっている。

***

今年の夏、萩の松下村塾にいった。
バイクで全国巡りの途中である。
朝5時に宇野を出発した時に、道路看板に「萩」の文字が見えた。
予定になかったけれど、向かった。

これは必然だったのか。

吉田松陰の人生30年。
俺はあと4年で追いつく。追いつけるのか。何ができるのか。
考えさせれる。

***

祝☆月間レビュー50冊突破☆

読書状況:未設定 公開設定:公開
カテゴリ: 大事なもの
感想投稿日 : 2009年12月29日
本棚登録日 : 2009年12月29日

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