荒野

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本棚登録 : 2090
レビュー : 383
著者 :
junduiaさん  未設定  読み終わった 

鎌倉を舞台に、一人の中学生、荒野(こうや)が少女から大人になっていく物語。

思春期の間は、自分の身体・恋愛・家族の中での自分の位置付けなんかが
いちいち気になって、いちいち翻弄され騒いでいたなぁと
思い出しました。おとなになるとすっかり忘れてしまうものなんですね。

荒野もそんなごく普通の少女ですが、そんないろいろな思春期の「ゆらぎ」に
背伸びもせず、背きもせず、丁寧に、大切におとなの階段をのぼってゆきます。

すでにおとなになってしまった自身にとって、この本は正直、
過ぎ去りし若かりし頃を甘酸っぱくありありと思い出すもの、
これから思春期の女の子がいたらぜひ手渡したいなぁと思うもので、
それ以上でも、それ以下でもありません。

ですがやはり桜庭さんの書く、大人になる前の少女は、誰よりも
リアルで、可愛くて、切なくて、危なげで、いいです。
レモンの匂いが香ってくるよう。若返る感じがします(笑)

そして荒野の父親の
「日々、ときめくというのは素敵なことなんだ、
大人という生き物は、そう、ときめかないし、そうなってからのほうが
人生は長い」という言葉に、なんとなくハッとさせられました。

レビュー投稿日
2012年2月14日
読了日
2010年1月10日
本棚登録日
2012年2月10日
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