ナミヤ雑貨店の奇蹟

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本棚登録 : 9374
レビュー : 1469
著者 :
junkchemさん ファンタジー   読み終わった 

 東野圭吾はわりと好きな作家なので、できるだけ古い作品から年代順に追っかけて読んでいるのだけれど、何しろ数が多い。頑張って読んでいるつもりでももちろん他の本だって読むからなかなかはかどらず、その間にどんどん新刊が発売される。まさか読むよりも書く方が速いなんてことはないよな、と以前冗談に書いたことが冗談ではなくなっている。とにかくこういう分の悪いいたちごっこを続けているといつまでたっても話題の新刊を読めないので、ちょっとズルをして間を飛ばして読んだのが今回のこれ。読んでみればズルするほどのものでもなかったかなと思うけど。バチが当たったか(笑)。 
 東野圭吾っぽくない、と大して読んでいないぼくがいうのも何だけど、こういうのは宮部みゆきじゃないかなあやっぱり。ストーリーはよくできているし、3人組の泥棒が偶然廃屋に入り込んで超常現象に出くわすところから始まる初編から、一見独立した5つの物語がお互いに連関している構成もなかなかうまいと思う。キャッチコピーにある「心ふるわす物語」ほどのものかどうかはともかく及第点といっていいだろう。ただ、宮部みゆきならもっとうまく書くだろう、彼女に書いてほしかった、という感がぬぐえない。何が違うのか。一言でいうと文章力だ。宮部の文章のうまさはこのブログになる前のWebmaster日記時代から何度も何度も書いている。本当に感心するくらいうまい。それに比べられては東野圭吾といってもかすんでしまうのは仕方ないところだが、前にも書いたように彼の文章は時折練れていないというか書きっぱなしの雑なところがある。読んでいてほんの少しなんだけどざらつく感じが引っかかる。この人推敲が足りないんじゃないだろうか。売れっ子の多作家だから仕方ないのか。そんなことないよな。文章は作家の命だろうに。惜しいと思うな。

レビュー投稿日
2012年12月31日
読了日
2012年7月5日
本棚登録日
2012年12月31日
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