観光亡国論 (中公新書ラクレ)

  • 中央公論新社 (2019年3月8日発売)
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本棚登録 : 270
感想 : 25
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 京都はほんとに行きたくない。いつ行っても人であふれているし。住んでいる人はたまらないだろう。一事が万事、いまや主要観光地はみなそうだ。まさにこんな本がでてきてもおかしくない。論点は整理されていていろいろな側面から問題点が指摘されており、書いてあることはまったくごもっともとしかいえない。しかし、この国では観光業界も自治体もいかにたくさん客をよんで儲けるかしか考えてないし、客は客でマスコミで紹介されたところにわっと押し寄せるだけ。国民性というか構造的な問題だから一朝一夕には解決しないだろう。手っ取り早くは、本書でも述べられているように、人数制限、予約制、ある程度の入場料の徴収、などが効果的な気がするが、そんな勇気のある観光地はないだろう。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 新書
感想投稿日 : 2020年2月7日
読了日 : 2020年2月6日
本棚登録日 : 2020年2月7日

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