改革派(元)官僚として有名な古賀茂明さんの最新作。『信念をつらぬく』というタイトルの通り、官僚になる前の学生時代から、中央官庁で活躍したのち、閑職に追いやられ、フリーの立場になった著者の経歴とともに、今までの軌跡が描かれています。読後の印象は、その一貫したブレない姿勢がすごいな、というものでした。
「信念を曲げて生きることのストレスのほうがはるかに大きく、信念をつらぬくことによってこそ、「心の平穏」が得られるというのが本当のところだったのです。」という一節が強く印象に残りました。
批判ばかりしていて行動しない人が多い中、組織を変えよう、世の中を変えよう、そのためには何が必要なのかを考え、行動してきた人なんだな、と思いました。
組織に牙をむくあまのじゃくではなく、正しいと思ったこと、当たり前だと思ったことを通すために妥協することなく、突き進んでこられたんだな、という印象を受けました。
著者の主張する脱原発を含め、どのような立場をとるかは人によってさまざまであると思いますが、その生き方と信念のブレなさには、多く学ぶところがあると感じました。今後もその信念をつらぬいてほしいな、と思いました。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
政治
- 感想投稿日 : 2013年1月31日
- 読了日 : 2013年1月31日
- 本棚登録日 : 2013年1月31日
みんなの感想をみる