絵物語 古事記

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本棚登録 : 231
レビュー : 26
著者 :
淳水堂さん ノンフィクション 人物伝 歴史 等   読み終わった 

「なになに、この国のはじまりのことを知りたいというのかな?よしよし、話してあげよう。でも、少々長い話になるぞ。なにしろその物語は、むかしむかし、大むかし、まだこの世の形が定まらず、なんにもなかったところから、はじまるのだからな」(P6)
古事記上巻を語りかけるような文章と、動きを感じる挿絵とで表現した一冊。
古事記を知るための第一歩というところで、説明も丁寧だし文章と絵とがつながっていて非常にわかりやすいです。私は最初にこちらの「日本文学全集」で古事記全訳を読んだのですが、まずはこの絵物語で概要と視覚的イメージを掴んでからが良かったかも。
https://booklog.jp/item/1/4309728715

例えば挿絵は、「イザナギが体を洗ったら次々に神々が産まれた」という文章に合わせて、イザナギの体から沸き立つように神々が産まれてゆく絵が描かれていて、文章だけで「体を洗って神様が」といわれるよりも、視覚的に表現されるととてもわかりやすいです。
古事記では多くの神様が出てきて、一柱ずつの判別が難しいのですが、こちらの「絵物語」では再登場時には「アマテラスは使いに出す神としてアマノウズメを遣わすことにした。アマノウズメとは、アマテラスが天の岩屋に隠れたときに岩屋の前で踊りを踊った女神だ」などと説明が入ります。

そして最後は「天からくだったホノニニギ(※アマテラスの孫)が、山の神の娘コノハナサクヤビメと結婚して、ホオリが生まれ、そのホオリが今度は海の神の娘トヨタマビメと結婚して、ウガヤフキアエズが産まれた。これからさき、中つ国は、天の神と、山の神と、海の神の血を引くものが治めてゆくことになったのだ」と結びます。
古事記フルバージョンで神様の名前を読んで行ったときにはこの事実にすぐに思い至らなかった…!

このまま古事記中巻、下巻も出してほしいなあ。このあと神様がどんどん人間に近づきそして人間の世になり、騒乱や戦争の話になるので、お話としてはあまり面白くなかったり子供向けではないから描くのは難しいのかな。

レビュー投稿日
2020年3月11日
読了日
2020年3月11日
本棚登録日
2020年3月11日
9
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