モモちゃんとアカネちゃんの本(2)モモちゃんとプー (児童文学創作シリーズ)

著者 :
  • 講談社 (1974年6月26日発売)
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「モモちゃんとアカネちゃん」シリーズ2冊めで、モモちゃんが3歳から5歳くらいのお話です。

すくすく大きくなっているモモちゃんは、黒猫のプーや保育園のコウくんと仲良く遊び、歯が抜けたり歯医者の治療を頑張ったり、海とじゃんけんをしたりします。
なんとプーは白猫のジャムに「ぼくのおよめさんになって」といって結婚したんです。

そしてモモちゃんの妹のアカネちゃんが産まれました!
しっかりお姉さんしようとするモモちゃんをおうちの牛乳ちゃんやスプーンちゃんやお皿ちゃんがお手伝いします。

でも大変なこともあります。
ママの言うことを聞かずに怒られたり、大事な椅子を投げてしまってしまったり、テレビの戦争の番組にショックを受けたりします。

そしてママも大変なんです。夜遅くまでお仕事で疲れています。そんなときにモモちゃんがかけてくれた毛布に成長を感じて喜びます。
お腹に赤ちゃんがいるときに階段から落ちてしまったこともあります。その時ママは夢で赤い実を見て「命があるんだわ」と気が付きます。
モモちゃんが赤ちゃんだったころ、洪水の浸水で逃げたこともありました。

なんといっても大変だったのは、モモちゃんがウシオニ(※西日本の妖怪牛鬼)に影を取られてしまって倒れてしまったことです。すぐに影を取り戻さないとモモちゃんはもう目を覚ましません。
ママは走って急いでウシオニを見つけて「ほんとうに悪いウシオニよ!モモちゃんの影を返しなさい!」っておしりペンペンしました。ウシオニは「いたいなー なんでそういばるんだよー」というと、「わたしは、ママだからよ」と言ってモモちゃんの影を取り戻しました。モモちゃんの影は、パパがペロッと舐めてくっつけてくれて、モモちゃんは目を覚ましました、ああ良かった。

===
子供の成長をまっすぐな童話なのですが、大人からすると、大人社会の大変さを童話で表現している、まるで幻想文学のような様相も感じます。
この時代に夜まで働くモモちゃんのママ、パパとはコミュニケーションが取れているのかいないのか?の微妙な雰囲気も感じます。
そして戦争のニュースを見てショックを受けたモモちゃんの「ねえ、せんそうどこまでくるの?えきまでくるの?かどのおかしやさんまでくるの?おうちまでくるの?どこかで(※戦争を)してるんだよ、それなのに、だめ!ってママいわないの?はやくいわないと、みんなしんじゃうよう」というこの問いに、大人はなんと答えられるのか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小学校教科書紹介本
感想投稿日 : 2021年6月16日
読了日 : 2021年6月16日
本棚登録日 : 2021年6月16日

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