ウォーターゲート事件の綿密な取材調査で有名な作者によるドキュメンタリー。
グリーンスパン自身による「波乱の時代」と当然内容が被っているけれど、
アメリカを代表するジャーナリストによる躍動的な筆致は、
翻訳のフィルターを通しても充分に伝わってくるような気がする。
両作品の間でわりと目立つ見解の違いといえば、
パパ・ブッシュ政権への捉え方だろうか。
この作品ではわりと好意的というか同情的というか、
さほど悪い感情は抱いていないように書かれている。
しかし、「波乱の時代」のほうでは、
パパ・ブッシュ政権によるあの手この手の露骨な利下げ圧力に対して、
かなりの嫌悪感と遺憾の意が感じられる。
やはり、順番としてはこちらを先に読んでから、
「波乱の時代」に手を出すのが正しい。
ちなみに翻訳は両者とも山岡・高遠のタッグなので、
続けて読んでも違和感がなくてよい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
経済
- 感想投稿日 : 2014年2月24日
- 読了日 : 2009年2月25日
- 本棚登録日 : 2014年2月24日
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