月光のドミナ (新潮文庫)

  • 新潮社 (1972年1月1日発売)
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感想 : 6
5

「文学とは何か」という問いに対する彼の苦悩や答えが描かれている。
表題作はSM小説として扱われているらしいけど、私には「小説家という道を選んだ君にはどれだけ卑しいやつであろうと僕のことを無視することはできない」という千曲の言葉がすごく響いた。
一番最初の作品の「文学とは真実で、生きた人間のナマの心の葛藤を描くものだ」も、自分の胸の内をはっきりと言語化してくれたようですとても好き。
あとがきの「彼の文士としての誠実さ」という言葉はそのとおりだと思った。すべての物事に彼は誠実で、私もそのようになりたい。
遠藤周作はいくつか読んできたけど、一番好き。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年5月22日
読了日 : 2021年5月22日
本棚登録日 : 2021年5月22日

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