読書状況 いま読んでる
読書状況 読みたい
読書状況 いま読んでる

人は歳をとると、どうなっていくのか。その答えを、記憶という側面から解明されています。まず、記憶とはどういったものなのかが語られ、それが年齢とともにどのように、またどの記憶が、変化をしていくものなのかが、様々な実験や研究を紹介されることで解き明かされていきます。それを知ることで、失われる記憶と失われないものが整理出来、加齢に対する不安を和らげるとともに、対処にも前向きになれます。そして、年齢を重ねるごとに出現する記憶の別の役割。私たちが記憶に対して持っているイメージとは違う機能を紹介されています。そのことを総合して、記憶というものの役割について深く考えることを喚起される内容になっています。なぜ人は覚えるのか、忘れるのか、また記憶は捏造されることがあるのは何故なのか。「老い」による記憶の「力の低下」に怯えるのではなく、それが実は「変化」であることを知ることは勇気を与えられる内容かと思います。

2020年7月25日

読書状況 読み終わった [2020年7月25日]
カテゴリ 生活

コロナ総力特集第四弾「第二波に備えよ」。4回目になるほどの日々が過ぎたのかと、バタバタと走るような月日だったと考えさせられます。その騒動の渦中、あの人は何をしていたのか、科学者、政治家、官僚など、振り返る内容でした。コロナが終息したあとの世界で重要なファクターとなるのは、やはり中国。そちらにもそろそろと紙面が割かれています。経営トップ連続インタビュー「消費を止めるな」。このコロナの中で、どのように企業を運営していくのか。経営者の方々のインタビュー記事ですが、私たちの生活にも取り入れられる示唆は得られるのではと思います。

2020年7月19日

読書状況 読み終わった [2020年7月19日]
カテゴリ 文藝春秋

特集「知事の虚と実」。コロナ禍の中、大きな存在感を示し、リーダーシップを発揮された知事の方々に焦点を当てて組まれています。さすがにコロナの話題ばかりでもと飽いている面があるのですが、少し視点を変えた見方で振り返る部分もありました。しかしなが、さすがに飽きる内容で、それほど目新しいものはなかったと思います。
角幡雄介さんの連載が結構考えさせられる内容で、会社での自分の仕事や立場といった状況をどのように考えるのかというヒントをいただいています。佐藤優さんの連載では、コロナ騒動の裏で世界で何が起ころうとしているのかについて警鐘を鳴らされていることを感じます。それは見失ってはいけない観点かと思います。

2020年7月15日

読書状況 読み終わった [2020年7月15日]
カテゴリ 中央公論

私たちの身の回りとして、もう常識にもなってきているAI技術。すでにひと昔前とは違った生活を送っていることに気付かされます。この調子でいくと、近い未来には、今未来技術と言われているものが現実となっていることは容易に想像ができます。そのときに問題になるのが「法」。本書では、現在表れている「AI」と「法」の不整合性について、その問題点と、今の対応を書かれています。データという実体を持たない物をどのようにして規制するのか。国境を超える企業組織と、国を守る政府はどのような土俵で戦うべきなのか。近い未来に避けられない問題が出てくることは明確で、その問題点の整理と解決のヒントを投げかけられています。

2020年7月11日

読書状況 読み終わった [2020年7月11日]
カテゴリ 社会・文化

生き物の遺伝子を操作するというゲノム編集、その技術の進歩は着実に、人間のクローンまで作れてしまうところまで来ています。そしてそれに伴い、倫理的な問題が出てきています。自己規制を掛ける人もいますが、そうでない者も当然出てくる中で、この問題にどう取り組むのか、その問いかけをされています。本書ではまず、ゲノム編集も含む遺伝子操作などの技術についての知識を得るところから始められています。それを知ることで、そこから何が出来てしまうのかが分かります。そして分かるが故に不安を感じる科学者の方々の問題提起の意味について知ることができます。近い将来、作られた部分を持つ人間が身近に居る世界が来たときに、それとどう付き合っていくのか。私はどうすべきなのか。そのとき人間らしく考えるためのヒントを得られると思います。

2020年7月3日

読書状況 読み終わった [2020年7月3日]
カテゴリ 理系

そろそろコロナの話題ばかりもどうなのかと読み始めましたところ、さすがに少し変化があり、コロナ後に視点が向いた内容でした。松岡亮二さんの論が印象的で、以前から問題だった「教育格差」が、コロナによる休校等の影響でさらに広がる可能性があるなど、一度視点をコロナから外しての問題点への取り組みを行わなければ、変な方向に行ってしまう危険性は感じます。医療の現場の問題点を語る堀成美さんのインタビューにも考えさせられます。今回人々が得た気付きを大切に、世の中を設計し直す必要があることを考えさせられる内容だったと思います。
いくつか新連載もスタートしていました。この辺りも日常に戻っていくことを感じるものでした。

2020年6月14日

読書状況 読み終わった [2020年6月14日]
カテゴリ 中央公論

特集「コロナ後の世界」とありますが、完全にコロナが終わることは無いので、いったん落ち着いた現段階のその後という位置付けにて語られています。今後の日本を語る上で、コロナが及ぼした影響が大きいということは衆目一致しているということかと思います。この半年程の間に何があったのかの総括もあれば、感染症の歴史に学ぶという内容もありました。ここから日本人は変わらないといけないはずなのですが、エマニュエル・トッドさんの指摘されている問題点は、コロナ以前からの課題が未解決であり、その課題の難しさを乗り越えられるのだろうかと不安が残りました。

2020年6月19日

読書状況 読み終わった [2020年6月19日]
カテゴリ 文藝春秋
読書状況 読みたい

レイモンド・チャンドラー長編の村上春樹訳としては最終となります。名残惜しいというか、余韻に浸るように読んでいきました。他のチャンドラー長編とは大分違った印象のある本作。少し期待を裏切られながらも、本作には光る魅力もありという内容でした。その場その場に読者を引っ張り込む、魅力的な文章の力は、他作品よりは弱いところがあり、そのある意味筋を無視したエンターテイメント性が影を潜めています。筋をしっかりと持った、一般的な推理小説に近いものにしているのですが、著者にとっては慣れないことをしてしまったのか、最後は矛盾を呈するようになってしまっているのを感じます。やはりチャンドラー小説は、読者が状況を呑み込めないまま流れに翻弄され、その翻弄を楽しむようなところがあると思います。ここが失われてしまっているのが残念だと感じます。チャンドラー小説の登場人物の魅力は活きていて、それだけで他の作家とは違う地位に挙げることができる位なのですが。

2020年6月28日

読書状況 読み終わった [2020年6月28日]
カテゴリ 小説

新潮講座にて、ヒトラーの『わが闘争』をテキストに講義された内容です。現在の世相は、第二次世界大戦前のものとの類似点を指摘されることがありますが、本書では「不寛容」という言葉を、それがどのように世の中に影響したのかを、このテキストを読むことによって紐解かれています。
ヒトラーの個人的な話から、彼が何を目指して、何をしようとしたのかを、それをどのように具体化していくのか。それがこの『わが闘争』一冊に書かれているところが驚きで、普段軽視しがちな思考の純粋さの強さ、この怖さを感じるところがありました。この強さに出くわしてしまったときに、慌てたり熱狂したりせずに対処するために、この本を知っておくことは有効なのではないかと感じました。
『わが闘争』の本文を読んで、佐藤さんの説明があるのですが、何度振り返って読んでもその説明がよくわからないところがあり、飛躍を感じるところがありました。『わが闘争』をざっと読んで、佐藤さんの講義を楽しむことができる位の内容で良しとするでも良いのかもしれませんが。

2020年8月2日

読書状況 読み終わった [2020年8月2日]
カテゴリ 社会・文化

生物が影響を受けているものとしては、重力や空気や光といったものがあると思いますが、その一つとして温度に焦点を当てて、それがどのように働いているのかについて書かれています。外気が温かいと(冷たいと)、それがどのように影響するのか、その影響に対して生物はどのような対処を行っているのか、または進化してきたのか。それくらいに温度が大きな影響を与えていることが驚きですし、それに対する生命の力とその多様性も興味深く、面白く読ませていただきました。また、そのような専門的な話ばかりでなく、著者がその謎に挑んだ実体験を面白く書かれています。著者と一緒になって、自然の不思議を解明する旅を体験できる、このような理系の本の中では珍しいのではないかと思いました。

2020年6月2日

読書状況 読み終わった [2020年6月2日]
カテゴリ 理系

社会学について、その目的から歴史に入り、現代の姿と課題まで、さらに著者の提案も在り、大きく社会学の絵姿を知ることができる内容になっています。有名な哲学者から、聞いたことのあるくらいの学者から、社会学をしていないと知らないような方々まで、それがどのような問題認識からどのような結論を出し、それがどのように影響していったのかが、一本の道筋としてクリアにされる感覚は快感でした。新書にしては内容が多いのですが、本来必要な予備知識も無く読み始められるように作られているのではないかと思います。丁寧に読んでいけば、この一冊だけで理解することが出来ますし、今後への問題点の投げかけも得ることが出来るようになっています。あまりにも閉じた本であるがために、エビデンスなどが気になる人からのクレームがあるだろうとも感じます。もちろん本書だけで「知った」ようなことはできないと思います。あくまで入門書として。著者渾身の一冊である想いの感じられる内容でした。

2020年6月27日

読書状況 読み終わった [2020年6月27日]
カテゴリ 哲学

タイトルが非常に良く表現されており、私たちの身近にあるもう一つの日本の姿、日本に生きているが分け隔てられている部分について書かれています。それは日本に住んでいる外国人について。そういえば、コンビニなどで働いている外国人をよく見るようになったなと。街中でも見ることが多くなったと思います。しかしながら、本書を読んで気付かされます。生活している外国人については実は気付けていないことに。その人々は、どのような仕組みで、どのような生活で、日本に住んでいるのか。もちろん日本で生活をされているのですが、それは気を付けないと見えていない。なぜなのか。その生活の場はもうひとつの日本だからだと。
その制度が限界を迎えようとしている現実があり、それに対する警鐘として、この問題に目を向ける必要性についての著者の危機感が伝わってきます。

2020年5月24日

読書状況 読み終わった [2020年5月24日]
カテゴリ 社会・文化
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