月の満ち欠け

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本棚登録 : 1962
レビュー : 325
著者 :
sanaさん 国内小説   読み終わった 

2017年上半期、第157回直木賞受賞作。

月が満ちては欠け、また満ちていくように、何度でも生まれ変わる。あなたに会うために‥
望んで生まれ変わっていく女性・瑠璃を巡る物語。

自分の幼い娘が古いことを妙によく知っていて、実はある女性の生まれ変わりなんだと言いだしたら、どうするか?
一方、亡き我が娘の生まれ変わりだと言っている子がいると、聞かされた親の方は‥?

ごく普通の人々が、驚き戸惑い、半ばは信じつつなお悩み、半ばは疑いつつ否応なく振り回されていきます。
このリアルな普通っぽさと、思わず先を知りたくなるリーダビリティがたまりません。

もともと、高田馬場のレンタルショップで出会った年下の恋人とは、わずか半年ほどの付き合い。
運命の恋なのね!と納得するほどの必然性や盛り上がりはあまり感じられないのです。
でも、生まれて初めて、本当に好きだと感じた‥
それが大事なのでしょう。
そこが切ない。

一途な気持ちのままだから、幼い少女に言われてもそれほど違和感はないけれど。
30余年とはいえ、そんなに何度も生まれ変わっても、相手は年取っちゃうし‥、どうなの?などとあれこれ頭を悩ませつつ。
終盤の思いがけない展開に、一瞬まさか‥と、周りを見回すような気になったり。
手練れの物語運びを堪能させていただきました。

レビュー投稿日
2018年7月23日
読了日
2017年9月30日
本棚登録日
2018年7月23日
4
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