手紙の形式で書かれたユーモア小説。
京都から臨海実験所に飛ばされた大学院生が、いろいろな相手に手紙を書き続けるが‥?
守田一郎は大学院生。
教授の命令で、能登の研究所で実験にいそしむことになります。
近い駅は無人駅で、人と会うことも少なく、失敗しては先輩の谷口に怒られる日々。
この際、文通の達人になろうと豪語して、さまざまな相手に手紙を送りつけます。
恋に悩むアホな後輩。
さんざんからかってくる怖いお姉さんだった先輩。
女子高生で、しっかり者の妹。
作家の森見登美彦。
家庭教師をした生徒だった見どころのある男の子。
何度も恋文を書こうとしながら失敗を重ねて出せないでいるお相手。
手紙の進み具合で、相手が何をどう書いてきたのかがわかり、行き違いで事件が起きる様子もわかるのが面白い。
ちょっとした言葉遊びにニヤッとしつつ、のんびり読み進むと、たまに爆笑ものの事件がおきます。
饒舌で愚痴っぽく、かなりアホで、根性も決まってないわりにプライドもちょっと邪魔をするけど、人懐こくて人がよくて、感情丸わかりで、あれこれ考えつき、面白いことを言わずにいられない。
これを読まなくちゃならない、ということは別にないんだけど~
笑えます。
恥多き青春の迷い多きひとこま。
たまに、ごくまともなアドバイスがあったり。
気楽に、お楽しみください☆
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
国内小説
- 感想投稿日 : 2015年6月13日
- 読了日 : 2015年6月1日
- 本棚登録日 : 2015年5月25日
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