珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社 (2012年8月4日発売)
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京都の珈琲店を舞台に展開するライトなミステリ。
読みやすいですね。

恋人とケンカしてたまたま入った小路の一角のレトロな店。
そこでアオヤマは、追い求めていた理想のコーヒーと、魅力的な女性バリスタ切間美星に出会う。
美星の大叔父がオーナーで、美星は童顔で手伝いの学生のように見えたが、アオヤマよりも一つ年上。りっぱに店を仕切っていた。
客とは距離を置いているほうだが、謎解きの才能があり、喋りだせば駄洒落も飛び出し、コーヒーについての薀蓄も止まらない。
小さな謎を解きつつ、似た興味を持つ同士で、しだいに距離を縮めていくが‥?

大叔父の藻川又次は見た目の渋さと違ってお調子者の老人だが、手作りのアップルパイは絶品。
アオヤマの元カノ虎谷真美は柔道サークルの強者という変わった設定も。
遠縁にあたる小須田リカなど、登場人物の名前は皆コーヒーがらみ。
何だか変な名前になっちゃってる人もいるけど‥?

ちょっとビブリア古書堂を連想させる設定。
特に彼女に過去の問題があるあたり。
それが終盤、意外な展開で面白くなったので、☆一つ増えました。

まあ日常の謎系はいろいろあっても~気晴らしに肩がこらなくて、いいかなぁ。
海外のコージーでも本屋や、紅茶やコーヒーがらみ、ありますから。
あの激動の時代を生き抜いた政治家タレーランがコーヒーについて語っていたとは知らなかったというか(たぶん知っていたかも)、すっかり忘れてました。そういえば、コーヒーが普及した時代の人ですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ(ヒロイン)
感想投稿日 : 2013年5月4日
読了日 : 2013年4月27日
本棚登録日 : 2013年4月25日

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