梅棹忠夫―「知の探検家」の思想と生涯 (中公新書 2194)

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  • 中央公論新社 (2012年11月22日発売)
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外国へでてみて、日本のことがはじめてわかった。これが、旅行というもののもつたいせつな効果のひとつである。旅行は、訪問さきの国ぐにについて、ゆたかな知識をあたえてくれるとともに、自分の国についての、あたらしい認識をもあたえてくれるものなのだ。(p.74)

ヨーロッパの人たちは、自分たちはつねに調査研究の主体であって、客体はつねにヨーロッパ以外の地域にすむ人たちであるとかんがえてきたのである。自分たち自身が調査研究の対象になるとは、夢にもおもっていなかったのだ。(中略)そのような、ヨーロッパに対するヨーロッパ人自身の態度が日本の学会にそのまま移植されて、今日にいたるまで、ヨーロッパ調査研究の対象になるという発想は、ついにうまれでることがなかったのであろう。(p,143)

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年6月19日
読了日 : 2014年6月19日
本棚登録日 : 2014年6月19日

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