ピダハン―― 「言語本能」を超える文化と世界観

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k0418さん  未設定  読み終わった 

消滅が危惧される言語をもつアマゾンの少数民族。「乱交」システムや、文明を拒否し自分たちのスタイルに満足していること、原罪も死の恐怖も無く(そのため伝道の試みは失敗)、彼らは幸せそうにも見える。が、アマゾンの自然は厳しい。死は日常のことだ。
「直接体験の原則」は強力で、テープレコーダーをトランシーバーと思い込むし、イエスなどという過去の人の言葉は信じない。
世界に類似するものが無いというその言語は特殊で、構造は単純。and/orにあたるものも、数詞もない。音素は少なく、しばしば交代する。そのかわり、声調や5つのチャンネル(口笛、ハミング、音楽、叫び、普通の語り)をもつ。自分の文化に特化するというエソテリック性が高い。そして、チョムスキー派によれば普遍的に存在するはずの再帰構造がまったく見られない(これはかなりの論争になった)。
筆者は、生活シーンや文化から切り離されてきた言語学研究に異を唱え、フィールド調査に基づく人類学のような方法論で行うべきだと主張する。
これだけ文法が簡単なら、幼児語がないのもある意味当然と思える。

レビュー投稿日
2013年3月30日
読了日
2013年3月26日
本棚登録日
2012年12月24日
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