シリーズ第4弾。
亡くなった祖母が書き残したお菓子のメモをもとに、祖母の代わりにお菓子を届けるつもりでひとつばたごにやってきて、なぜか連句を巻くことになり、気づけばそれからもう二年通い続けている一葉。
連句とは…から始まり、読むたびに少しはわかり始めてきて、だけどシリーズ化するたびに一から学ぶことも多く、新たな発見もあり毎回違った感覚になる。
短歌すらまともに作れないのに連句だともっと敷居が高くて、だれかの句に付けるというのも、雰囲気を壊さないだろうか、とか不自然にならないだろうか、とか考えてしまう。
だが、さすがにこの物語を読んでいると楽しさも響き合ってるという感覚もあって、同じように参加者の一人となっているのが不思議である。
言葉が連れ立ってやってくる…ということ。
それこそが連句の醍醐味なんだろうなぁと感じた。
今回は、「おもいで糸巻き堂」で、航人さんの別れた奥さんが小説を書いていたことに触れていたが、自分もこの小説の中に惹き込まれていくようで…これがとても印象深く残った。
そこから続く「抜けない棘」も連句の大会のピリッとしたなかにもワクワク感やドキドキ感などが伝わってきて、そして静かに佇む2人…航人さんと森原さん(鹿島千草)の前へ進むであろう未来が見えたようでほっとした。
毎回のお菓子も楽しめるひとつだが、今回はちょっと変わった「棗バター」に興味を感じた。
ぜひ食べてみたいと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年1月18日
- 読了日 : 2024年1月18日
- 本棚登録日 : 2024年1月18日
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