The Curious Incident of the Dog in the Night-time
- Vintage (2004年4月1日発売)
本棚登録 : 108人
感想 : 26件
2006年のレビュー(うわー「あたし」とか書いちゃってるよ
ロンドン留学中、表紙に惹かれ買った一冊。初めて(!)最後まで読みきった洋書。自閉症で数学と物理の天才少年の成長物語なので、文章はかなり論理的な文章で理解しやすい。英語勉強中のあたしが楽しめたので、洋書初心者の人には自信を持ってオススメできる!イラストも入っていて彼の頭の中を優しく解説してくれるのも楽しみの一つだったりする。彼の視点から描かれる人間社会は強すぎるようで脆く、曖昧な存在。また人が当たり前と思っていることは、彼にとっては論理がないため全くのナンセンス。ところどころにあるそんな表現に思わず固まってしまう。文字通り、目からウロコ*また自分の決めたルールに沿っての生活や雨の描写もかなり衝撃的だった。自閉症の男の子の内面をのぞかせてもらったような本で、すべてが新鮮だった。
ある日犬が殺された現場に出くわしたクリスは犯人探しを決意する。学校の先生からこの事件を本にするよう勧められ、捜査を開始するが表に出てくるのはショッキングなことばかり。社会の波にもまれ、大人の嘘に翻弄され、彼はその度自分の世界に引きこもる。物語最後の彼のセリフはどんな格言よりもわたしの心に響いた。一冊は保存用、二冊目は読み込み用、三冊目は友達に貸すようで用意したい本!
そしてこれはぜひ、英語で読んでほしい!!!!
読み終わったら今度は下のAudio CDでクリスの世界を堪能してほしい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
児童文学
- 感想投稿日 : 2010年6月8日
- 読了日 : 2010年6月8日
- 本棚登録日 : 2010年6月8日
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