透明なゆりかご(3) (KC KISS)

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本棚登録 : 264
レビュー : 27
著者 :
みやびさん 感動   読み終わった 

友人が「おすすめ」と貸してくれた漫画。
伊藤理沙や西原理恵子みたいな絵の雰囲気から、ほのぼのとした話が連想されるのだが、その内容は一貫してハード。

作者がバイトで入った産婦人科が舞台となっている。
まず第1話が人工中絶の話。ピンセットでつままれてエタノール漬けになり、光に当たることなく火葬される胎児を想う作者。後でこの胎児らに童謡を歌ってあげるシーンが何回か出てくる。
作者の優しさと母性ににいくらか救われる。

その後、化け物みたいに巨大な母親に食い物にされる娘や、出会い系でだまされて妊娠し、出産するが果敢に育児を行う中学生、義父に性虐待を受けるが、実母への想いから被害について正直に話せない小学生等が登場する。やるせない気持ちになる時もあるが、最後の方で必ず救いがある。
しかしこの漫画の凄いところは「こうですよ」とあえて正解を出さず、価値観を押し付けず、読み手に解釈を委ねているところである。

世の中には色々な人がいる。
光の当たらないまま葬られる胎児と同じように、こんな話はいくらでも存在するのだと考えさせられる。
しかし、それにしても、母の強さよ。
子どもを産むことで、なぜこんなに変われるのか。

この漫画を読んで、私も少し強くなった気がする。

レビュー投稿日
2016年11月24日
読了日
2016年11月24日
本棚登録日
2016年11月24日
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