非常に好みの作品でした。
冒頭数行から一気に物語の世界に引き込まれます。
2人の語り部が語る物語が交わされるたびに、どんどん世界が拡がりをみせる。
様々な断片が絡まりあい、ひとつの像を結ぶように織り上げられていく。
この構成も巧くてとても好みです。
読了後に思わず溜息が漏れてしまう程に。
「遍歴」は文庫化に際しての書き下ろし短編とのことですが、切なさの中にも救いがあって、「遍歴」も含めて読めて良かった。
こんなにも素敵な作品に巡り合えて嬉しい。
多分何度も再読するであろう作品。
それにしてもこれがデビュー作とは恐れ入る。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
多崎礼
- 感想投稿日 : 2014年4月9日
- 読了日 : 2014年3月3日
- 本棚登録日 : 2014年4月9日
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コメント 1件
猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2014/04/09