日本の知、どこへ どうすれば大学と科学研究の凋落を止められるか?

  • 日本評論社 (2022年6月14日発売)
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大学の運営資金について、運営費交付金とか科研費とかの補助金は、評価を受ける手間とか、安定性継続性に欠けるとか、大学の主体性や多様性を減衰させるなどのデメリットがあるから、あまり当てにできない。学納金とか寄付金とか事業収入などの自家調達資金をどれだけ確保できるかが独立性とか事業継続の観点で鍵になると思った。

また、研究力に影響する要素は金だけではなく、教員が研究活動以外に取られる時間とか、研究者自体の人数が確保されていることも肝要だと思った。国も大学自身も、研究が弱いという結果を招く原因を真剣に考え課題解消に取り組まないとならないと思った。

あと、地域連携というのは、ただ大学を地域に開放するとか学外の人と関わるということだけではなくて、当たり前だけど地域が抱える課題の解決に貢献しないとあまりやる意味がないと思った。

職員には何が出来るか。
今までできていない取り組みをただやればいいということではなく、闇雲に教員の負担を増やすことにならないよう真剣に教員と連携して、学生や社会と向き合わなければならないと思った。

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感想投稿日 : 2023年10月29日
読了日 : 2023年10月28日
本棚登録日 : 2023年10月14日

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