タイトルの通り「予測」がキーワードになっている。
予測と聞くと当てるための予測をイメージしてしまうが、そうではなく文章の後に続くであろう展開の幅を限定することなんだとか。
極端な例えだが、ゴジラの話を読んでいるのに「次は大谷翔平が出てくるな」と思う人はいないように、ある程度どうなるか(ゴジラが暴れるかも、どうしてこんなとこにいるのか等)を読み手は絞っていることがわかる。
大事なのは「文章理解とは文章を媒介にして読み手と書き手が擬似対話をすること」を理解することであり、書き手に常に問いの予測をすることで読み上手になれるんだと感じた。
私が、一番勉強になったのは5章の「行間を読ませる」だ。
私が思うに、どんな本(特に小説や戯曲)でも、行間の存在に気づき、深く読み、深く理解することができるかどうかが「読み上手」になれるかどうかなんじゃないかと思う。
そのためにやはり「予測」は重要で、予測は行間の存在を気付かせてくれる。
行間の存在に気づき、その行間を埋める工夫をして、そこでやっと書き手との対話が始まり、問いたり答えたりを繰り返して、文章理解へつながっていくんだと思う。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年7月24日
- 読了日 : 2021年7月24日
- 本棚登録日 : 2021年7月24日
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