仏語専攻から独学でラテンアメリカの世界に飛び込んだ本学の長野先生のように、英語を専門に東大で教鞭を執られていた故増田義郎先生が、ペルーやアルゼンチン、チリなどラテンアメリカへの旅行と留学先ハーバード大学での猛勉強に基づいてお書きになった本。先生のインテリ的に奢らず素直に正確に綴られる文体から文学的に楽しんでしまったが、登場する人物らの心情も含め全てが“ クロニカ ”に依拠した、あくまで史実を描いたものであることを忘れないでおきたい。後半は夢中になって読んでしまった。クスコが征服された後の急展開と、インカの皇帝と人々の崇高な生き様に心を動かされた。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2024年7月3日
- 読了日 : 2024年7月3日
- 本棚登録日 : 2024年7月3日
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