おとなの小論文教室。 (河出文庫 や 21-1)

  • 河出書房新社 (2009年2月4日発売)
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本棚登録 : 949
感想 : 85
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自分の考えていることをまとめたり、文章を書いたりしたくなる本でした。
今私が漠然と考えていることを、すっきりとまとめられるんじゃないかと思わせてくれる内容です。

第3章の「一人称がいない」はとても興味深かったです。
何となく、後輩や実習にくる学生などに「フリーズ」する人が増えている気がしており、前半ふむふむと読んでいました。
そして、ある大学生のコメントである、「○分の1」現象に凄く心当たりがあった私は、自分も1人称のない一人だったのではないかと不安になってしまいました。
個性のないただの「生徒」となり、ランダム性で身を守る――。
今の職場でも、誰かが引き受けなければならない係を決める際には、皆がそうなっている気もしてきました。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年12月7日
読了日 : 2017年12月7日
本棚登録日 : 2017年12月7日

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