智恵子抄 (280円文庫)

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本棚登録 : 325
レビュー : 41
著者 :
kakerikoさん  未設定  読み終わった 

詩人、高村光太郎は中学時代の教科書に載っていた『道程』で馴染み深かった人。高校になってから更に学校で深くその人物像まで学び『智恵子抄』を読んだとき、文体の美しさに心惹かれたのは確か。しかし、当時はその骨頂である夫婦の愛というものまでは感じ取ることはできなかった。そして、結婚生活二十年の今、この本を読んでみると、光太郎の智恵子に対する愛がなんと深く強いものであったのかが理解でき、その心情をくみ取るほどに彼と智恵子の夫婦像に敬意を抱き、また切なさで涙が出てしまう。彼にとっては智恵子が創作の泉だった。そんな妻、智恵子が正気を失っていく過程を童子に戻ると表現し、愛おしさが増していき、たくさんの喜ぶことを寄り添ってしてあげる夫、光太郎。すごいな…有名な「檸檬哀歌」は、味覚嗅覚視覚すべてを目覚めさせるほどにインパクト或る作品。彼女の死による永遠の不在を、こんなにもみずみずしく昇華させられるなんて感動です。これからも読み続けていきたい一冊です。

レビュー投稿日
2014年10月20日
読了日
2012年6月26日
本棚登録日
2014年10月20日
7
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