主婦パート 最大の非正規雇用 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2010年1月15日発売)
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感想 : 13
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・正社員で働いていた頃、わたしの中での主婦のパートタイマーへのイメージは、本書で多くの人が誤解していると書かれる通り「サラリーマンの夫に扶養されている、お気楽な短時間ワーカー」そのものでした。

・しかし、この実態は1980年代のみの短命な存在であって、90年代以降の不況によって、主婦パートは生活を維持するために必死で働く存在となっていた。しかしながら、当事者以外のイメージは上記の通りだと思われる。

・また企業では、社会保険などの負担を企業側が背負わなくて良いところにつけ込み、正当な経営マネジメンとからではなく、そこから利潤を得ようとし、主婦パートに正社員並みの仕事を求め、業務の中核とする「主婦パートの基幹化」が行われた。

・正社員と変わらない仕事を求められるのに、待遇については過酷な実態があり、主婦パートが疲弊し、社会にまで影響を及ぼすということを、筆者は子供の虐待なども例にあげながら危惧しています。

・また、企業はパートへのつけ込みからのうまみによる代償を今払わされているとのこと。パート社員へすべてを委ねていたために、正社員の人材育成がおろそかになったり、いわゆる「ボスパート」の登場により、正社員の生産性が著しく下がるなどです。

・本書ではその打開策として「パートタイム社員」の導入を提唱しており、すでに東急ストアなどでは取り入れられているそうです。
「職種限定職」として「パートタイム社員」を取り入れ、時間短縮勤務を可能とし、仮にフルタイムで働いた場合には正社員と同じ賃金が支給されるものです。

・社会的にも民主党が中心となって、130万円の壁の撤廃や配偶者控除の撤廃など検討しているそうですが、わたしのように長期働くのが困難なため、専業主婦をせざるを得ない人間にとっては、ちょっとした危機だなと感じてしまいました。

・本書は統計的なデータを盛り込み、わかり安く説明されており、読みやすかったです。母がパートで苦労していたことを思い出しました。800万人の主婦パートタイマーに目が向けられることを祈っています。

わたしも今後どうするかなー

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス・経済
感想投稿日 : 2012年2月15日
読了日 : 2012年2月15日
本棚登録日 : 2012年2月15日

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