「結びに代えて」の一節に「ジェンダーというと、とかく女性の問題だとか攻撃的な言説などと敬遠される向きがありますが、それは誤解であり、認識不足です。」とある。
この新書には、なるほど、と感じるところもそれなりにあるし、途中までは納得いく部分もあった。
しかし。
議論が乱暴なところが気になり、最終的には受け付けることが出来なかった。
どこが乱暴かというと、例えば「日本の特産である育児不安を招来している要因が、母親の無職であること、父親の育児不在であることにつきることをみてきました。」というようなところ。
「つきる」という以上、せめてもう少し他の要因もまともに検討して欲しかった。
一言でいうと、自分の感覚だけに基づく決めつけがひどい。
「攻撃的な言説などと敬遠される」というのは、多分そんな決めつけがうんざりされているのだと、私は思う。
よい分析もあるだけに残念。
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- 感想投稿日 : 2014年6月20日
- 読了日 : 2014年6月20日
- 本棚登録日 : 2014年6月20日
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