対話でわかる 痛快明解 経済学史

著者 :
  • 日経BP (2009年8月27日発売)
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感想 : 7
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経済史ゼミの課題のために近所の爺さんに話を聞きに行ったら、そのテーマにあった過去の経済学者を降霊させて語ってくれたという設定で話が進む。
でてくる学者は順番にスミス、リカード、マルクス、ワルラス、マーシャル、ケインズ、ヒックス、フリードマン。
流れとしては降霊した学者がその時代の解釈を語り、ゼミの教授が現代の解釈を付け加えるといった感じ。

市場メカニズムの評価、経済学的発想vs反経済学的発想、創始者か統合者かの3つの軸を元にそれぞれ主張を読み解く。

経済学的発想は
・経済は人間の意図でコントロールできない
・取引は互いに得をする
・他者との比較ではなく自分の効用を求める
反経済学的発想は
・経済はコントロールできる
・世界はゼロサムゲーム(みんなが得をするなんてのは無い)
・絶対値より相対値(他者との比較)が大事

この基準は著者によるもの


分かりやすさ、親しみやすさと陳腐さは紙一重だなーって感想。
評価軸が分かりやすくなっているのでそれぞれの主張の違いが読み取りやすいし、経済史の大まかな流れが丁寧に解説されてると思うが、後半に進むほど著者の考えが色濃く出ているので他の本との読み比べは必要だと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 経済学史
感想投稿日 : 2013年12月21日
読了日 : 2013年月
本棚登録日 : 2013年12月21日

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