■書名
書名:SFミックス (手塚治虫文庫全集 BT 124)
著者:手塚 治虫
■概要
手塚治虫さんの短編集。どのお話もSFよりの話となっています。
■感想
私は、興味のある方の本を読むときは、短編集に目がいく癖がある
ようです。(村上春樹さんもそうでしたし。。。)
短編集って読みやすいし、物語の展開が早く飽きないから好き
なんですよね。
私の個人的な見解では、短編集が面白い人は、長編も面白いような
気がします(個人的な意見ですよ。)
私がこの短編集の中で気に入ったのは、以下の作品です。
・2から2をけせば2
⇒ロボットが人間に成り代わっていく物語。
近い将来実際に起きてもおかしくない話しだと思う。
・最後はきみだ!
⇒オチのセリフ(親友を返してくれ!)が素晴らしい!
いきなり始まった戦争を止めようとして、3人で脱走。途中
一人、一人と離れていき、最後の一人になって目的地に到着し
たにも関わらず、その時には、戦争が終了していた。
そこで、最後の一人となった主人公が言ったセリフが上記です。
・バックネットの青い影
⇒タイムマシンの飲む薬版。最後のオチはそうでもないが途中
の苦悩とお話しが面白い。
・刹那
⇒ギャングの一人が交通事故で、記憶喪失に。その後、記憶
を取り戻していくのですが、最後は死んでしまいます。
そこで判明するのは、実は記憶喪失にはなっておらず、
もともと事故前にギャングを抜けようと思っていたので、
事故を機に記憶喪失のフリをしていたというオチ。
最後のシチュエーションで言う種明かしのセリフがかっこ
いい。
全ての短編で、物語とキャラクターが面白いです。
マンガですが、小説と同じように色々と考えさせられます。
この人のマンガが、なぜ、今も読まれ続けているのか少し分かった
気がします。
個人的には、暗い話に興味があるので、他の短編集(空気の底など)
も色々と読んでみたいです。
日本の漫画作家は凄いですね。
- 感想投稿日 : 2011年5月11日
- 読了日 : 2011年5月11日
- 本棚登録日 : 2011年5月11日
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