SFミックス (手塚治虫文庫全集)

  • 講談社 (2011年3月11日発売)
4.22
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本棚登録 : 30
感想 : 3
4

■書名

書名:SFミックス (手塚治虫文庫全集 BT 124)
著者:手塚 治虫

■概要

手塚治虫さんの短編集。どのお話もSFよりの話となっています。

■感想

私は、興味のある方の本を読むときは、短編集に目がいく癖がある
ようです。(村上春樹さんもそうでしたし。。。)

短編集って読みやすいし、物語の展開が早く飽きないから好き
なんですよね。
私の個人的な見解では、短編集が面白い人は、長編も面白いような
気がします(個人的な意見ですよ。)

私がこの短編集の中で気に入ったのは、以下の作品です。

・2から2をけせば2
 ⇒ロボットが人間に成り代わっていく物語。
  近い将来実際に起きてもおかしくない話しだと思う。

・最後はきみだ!
 ⇒オチのセリフ(親友を返してくれ!)が素晴らしい!
  いきなり始まった戦争を止めようとして、3人で脱走。途中
  一人、一人と離れていき、最後の一人になって目的地に到着し
  たにも関わらず、その時には、戦争が終了していた。
  そこで、最後の一人となった主人公が言ったセリフが上記です。

・バックネットの青い影
 ⇒タイムマシンの飲む薬版。最後のオチはそうでもないが途中
  の苦悩とお話しが面白い。

・刹那
 ⇒ギャングの一人が交通事故で、記憶喪失に。その後、記憶
  を取り戻していくのですが、最後は死んでしまいます。
  そこで判明するのは、実は記憶喪失にはなっておらず、
  もともと事故前にギャングを抜けようと思っていたので、
  事故を機に記憶喪失のフリをしていたというオチ。
  最後のシチュエーションで言う種明かしのセリフがかっこ
  いい。

全ての短編で、物語とキャラクターが面白いです。
マンガですが、小説と同じように色々と考えさせられます。

この人のマンガが、なぜ、今も読まれ続けているのか少し分かった
気がします。

個人的には、暗い話に興味があるので、他の短編集(空気の底など)
も色々と読んでみたいです。

日本の漫画作家は凄いですね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本:文庫
感想投稿日 : 2011年5月11日
読了日 : 2011年5月11日
本棚登録日 : 2011年5月11日

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