プロフェッショナルの条件――いかに成果をあげ、成長するか

  • ダイヤモンド社 (2000年7月1日発売)
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■書名

書名:プロフェッショナルの条件―いかに成果をあげ、成長するか
   (はじめて読むドラッカー (自己実現編))
著者:P・F. ドラッカー

■概要

有名なドラッカーさんの書いた自己啓発本。

■感想

"もしドラ"は読んでいませんが、流行に少し遅れて乗ってみました。
再読です。

"もしドラ"を読むぐらいなら、そのまま元の本を読むほうが圧倒的に
役に立つと思うのですが、まあ、人それぞれなので。
(そもそも、"もしドラ"って、本の中で"どのドラッカーの本"を読ん
でいる設定なんだろうか??どうも、この本ではないようですね。)

誰かの本の解説本って、結局、余計なフィルター(解説者)を通して
いるから、本来の著者の意図は、既にそこにないんですよね・・・
だから、あまり好きではないのです。(好きではないけど、そういう
本読んだりもします。)

少し難しい言葉で書かれている部分のありますが、書いてあること
は、今となっては新しい事ではありません。(出来る、出来ないは別
ですよ。)

内容としては、自分で成果を出すために必要なことが記されています。

ここに書いてあることが全て出来れば、確かに、成果が出せるよう
な気もしますが、人を動かすコツは記載されていませんので、人間
関係という意味では、デール カーネギーさんの"人を動かす"も読ん
だほうがいいかもしれません。

どちらが先に出版されたのかは知りませんが、この2冊は、事例が
結構紹介してありますので、分かりやすいです。

■気になった点

・知識労働者の生産性を向上を図る場合まず問うべきは、"何が目的
 か。何が必要か。何を実現しようとしているのか"、"なぜそれを行
 うのか"である。

・知識労働者の生産性を高めるためには、その仕事が、成果に関して
 いずれの範疇(仕事の成果は純粋に質のみ、質と量の両方、量のみ)
 に属するかを知っておく必要がある。

・知識労働者は、自らが教える時にもっともよく学ぶ。

・学ぶ組織は、同時に教える組織にもならなければいけない。

・知識労働者は、自らをマネジメントしなければならない。

・知識労働者が生み出すものは、知識、アイデア、情報である。それら
 知識労働者の生産物は、それだけでは、役に立たない。いかに膨大な
 知識があっても、それだけでは意味がない。したがって知識労働者
 には、自らの成果を他人に供給する必要がある。

・自らが責任を負うものについては、他の誰より適切に意思決定を
 しなければいけない。

・今日、あらゆる階層において、意思決定を行うものは企業の社長と
 同じ仕事をしている。権限の範囲は限られているかもしれないが、
 彼らは、エグセクティブである。エグゼクティブである限り、
 成果を上げなければならない。

・組織の中に成果は存在しない。全ての成果は外の世界にある。

・組織は永続が目的ではない。外の環境に対する貢献が目的である。

・われわれに必要なのは、専門分野の1つに優れた人を、いかに活用
 するかを知ることである。

・成果をあげる人の共通点は、なすべきことを成し遂げる能力をもって
 いたことだけだった。(その他は千差万別であった。)

・成果をあげることは1つの習慣である。習慣的な能力の集積である。
 そして、習慣的な能力は、常に習得に努めることが必要である。

・組織の成果に影響を与える貢献は何か?

・貢献に焦点を合わせる。権限に焦点を合わせてはならない。

・あらゆる組織が3つの領域における成果を必要とする。すなわち、
 直接の成果、価値への取り組み、人材の育成

・いつも失敗してきた。だからもう1度挑戦する必要があった。

・新しい仕事で成果をあげるには、何をしなければならないか。

・新しい任務についても、前の任務で成功したこと、昇進をもたらして
 くれたことをやり続ける。そのあげく、役に立たない仕事しか出来なく
 なる。

・"自らの強みは何か""それらの強みをいかにして強化するか""自分には
 何が出来ないか"を知ることが、継続学習の要である。

・強みをしる方法は1つしかない。フィードバック分析である。
 何かをすいることに決めたならば、何を期待するかをただちに
 書き留めておく。9ヶ月後、1年後にその期待と実際の結果を
 照合する。

・フィードバック分析から行うべきこと

 1.明らかになった強みに集中する。
 2.強みをさらに伸ばす
 3.知的な傲慢を正す
 4.自らの悪癖を正す
 5.人への接し方を改める
 6.成果の上がらないことを行わない
 7.努力しても並にしかならない分野に時間を使わない

・強みと同じように、仕事の仕方も個性である。

・仕事の仕方として、人と組んだほうが良いか、一人の方が良いかも
 知らなければならない。

・自らの得意とする仕事の仕方を向上させていくべきである。

・優先させるべきは、価値観である。

・時間を管理するには、まず自らの時間をどのように使っているかを
 知らなければならない。

・"あなたの仕事に貢献せず、ただ、時間を浪費させるようなことを私は
 何かしているか"と定期的にきけばいい。

・よい工場は見た目には退屈だった。混乱は予想され、、対処の方法は
 ルーチン化されている。そのため、劇的なことは何も起こらない。

・成果をあげる人は、もっとも重要なことからはじめ、しかも、一度に
 一つのことしかしない。

・成果をあげるためには、細切れの時間ではなく、まとまった時間
 が必要である。

・成果をあげるためには、実際に必要な時間より、余裕を見なければ
 ならない。

・決定が満たすべき必要条件を明確にしなければならない。"その決定
 の目的は何か""達成すべき最低限の目標は何か""満足させるべき必要
 条件は何か"を明らかにしなければいけない。

・必要条件は、"この問題を解決するために最低限必要なことは何か"
 を考え抜くことによって明らかになる。

・何が正しいかを教えてくれなければ、正しい妥協も出来なくなる。

・決定は行動に変えなければ、それは決定ではない。それは、意図が 
 あるのみである。

・仮説は検証するべきものである。

・決定においてもっとも重要なことは、意見の不一致が存在しない時
 には、決定を行うべきではない。

・"意思決定は本当に必要か?"を自問しなければならない。

・臆病者は勇者が1度死ぬ所を、1000回死ぬ。

・たしかに音波は発生する。だが、誰かが音を耳にしない限り、音は
 しない。音が知覚されることにより音となる。この答えは、コミュ
 ニケーションを成立させるものは、受けてであることを教える。

・同じ事実を違ったように見ていることを互いに知ること自体が、
 価値のあるコミュニケーションである。

・効果的なリーダーシップの基礎とは、組織の氏名を考え抜き、それを
 目に見える形で明確に定義し、確立することである。

・リーダシップたることの第2の条件は、リーダーシップを責任と見る
 ことである。

・優れたリーダーは強力な部下を求める。

・リーダーの第3の条件は、信頼が得られることである。
 信頼が得られない限り、つき従うものはいない。

・強みこそが機会である。

・出来ることではなく、出来ないことに気をとられ、弱みを避けようと
 するのわ弱い人間である。

・人に成果をあげさせるためには、"何を非常によく出来るか"を考えな
 ければいけない。

・組織とは強みを成果に結びつけ、弱みを中和し無害化するための道具
 である。

・成果をあげるには、上司の強みを生かすことである。

・自らの成長に責任を持つものは、その人自身であって上司ではない。
 自らを成果をあげる存在に出来るのは、自らだけである。

・出世はたいした問題ではない。重要なのは公正であることであり、
 公平であることである。

・"燃え尽きた"とは、大抵の場合、"飽きた"だけである。

・何によって憶えられたいか?

・成果をあげる道は、真似をすることではない。
 自らの強みであげるものである。
 強みは、自らの成果で分かる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 本:ビジネス
感想投稿日 : 2010年12月27日
読了日 : 2010年12月27日
本棚登録日 : 2010年12月27日

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