このタイトルがふるっている。外国人にどれだけわかるだろうか。ぼくは荻原魚雷という人のことはまったく知らなかったが、その題名でつい買ってしまった。そして、得をしたと思った。全体は、荻原さんが古書店で手にいれた本の紹介なのだが、その範囲は、文学、古書店紹介はもちろん、実用書から漫画、将棋、スポーツ、釣等行き着く先が想像できないくらい広い。最初と100回目が横井正一さんの話というのも面白い。横井さんはジャングルの生活の中で、決して満腹になるまで食べなかったそうだ。それが帰還後も長寿を全うした原因なのだが、この飽食の時代に考えさせられる話だ。それは、荻原さんがフリーのライターになって苦労したこととつながっているのかも知れない。ともかく、どこから読んでも面白いし、少しずつ読んでも途中で放棄できない本であった。
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- 感想投稿日 : 2019年8月4日
- 本棚登録日 : 2019年8月4日
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