メタルギア ソリッド2   サンズ オブ リバティ   (角川文庫)

  • 角川書店(角川グループパブリッシング) (2011年2月25日発売)
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本棚登録 : 185
感想 : 8

 今作の舞台は全てS3計画というものが水面下で行われていて、スネークもソリダスも雷電も、その全てが愛国者の手によって動かされていた。S3計画とは人工的にソリッド・スネークを作り出す、ソリッド・スネーク・シミュレーションではない。実際は社会の思想的健全化のための淘汰(セレクション・フォー・ソサエタル・サニティ)の略で、人間の意志をコントロールするシステム。スネークに似た兵士を作り出す雷電自身のことではなく、その状況を作り出すための方法であり、それを扱う手順のこと。
 全ては複雑に入り組んで、愛国者にたどり着く話だったのだ。
 MGS2のノベライズで作者はMGS1と同じレイモンド・ベンソンが担当している。MGS1の時はアメリカ的なジョークが鼻につく感じだったが、今回はしっかりとゲームの空気感を損なわずに小説にしてある。
 大人になり久しぶりに見ると、潜入作戦のオペレーターに潜入員である雷電の恋人のローズを入れることは凄くおかしい。これに違和感を抱かない雷電は、かなり巧妙に愛国者達に丸め込まれていたんだろう。特殊任務中に「今日がなんの日かわかる?」なんて聞いてくる女は違和感しかない。ゲームをプレイしている人には、最初からこういう違和感を与えていたんだ。子供の頃にはそこまで注意して見ていなかった。
 ゲームをやっていて、銃撃戦の中で慌てていて欠損した情報を、この小説を読むことでまとめて得られる。MGSという膨大な情報量をもつゲームのストーリーを、どんなだったかなと思い出すのに良い。情報を上手く羅列してあるだけなので、小説の良さを求めると、そこまでの作品ではないのが残念。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2018年12月28日
読了日 : 2018年12月28日
本棚登録日 : 2018年12月28日

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