文庫版 塗仏の宴 宴の始末 (講談社文庫)

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レビュー : 290
著者 :
karasu10281028さん  未設定  読み終わった 

 事件らしい事件が起こっているのかも分からず、物語は収縮して行き、最後は京極堂の語りで閉じられる。だが、首謀者である堂島に制裁を加えられるでもなくてすっきりとはしない。綺麗にたたんでいるが、こんなに風呂敷をでかくしなくても良かったのにとは思う。長すぎて、考えることを止める効果のある催眠にかかっているようだった。
 関口は、刑事になじられるだけなじられて、最後まで出てこないという、らしいと言えばらしい展開。普通になって戻って来れるのだろうか。そこが心配。
 刑事部屋や村で、ずっと堂島が見ていたのだが、堂島は刑事たちに対しても効きの早い催眠術を使えるのだろうか。ある意味、無敵の存在だ。会いたくはない。この先にも出ては来ないだろう。一回限りのボスと見た。
 記憶から消えると歴史から存在しなくなる。正しいのは何なのだろうか。記憶なんて曖昧なものだが、体は存在している。それだけで良いのかも。
 塗仏の宴とは何だったのだろうか。塗仏がよく分からないので、何もわかってない奴らの宴なのか。妖怪研究家の多田克己は、塗仏は目が出ていて尻尾があるから、目出度いとかけているのかもと書いてあったので、洒落なのかもしれない。佐伯家の面々の名称も洒落だったし。或いは、塗仏の絵は仏壇の前でふざけている人でもあり、仏壇で目出度いというのも不謹慎を表していて、人でゲームをする堂島のことになるのかな。無理矢理な気もする考えだけど。
 結局は不老不死を探す過程で消された家族が、インチキ商売をやって競わされていたという話。長いだけあって読んだままに終わったのでそこはスッキリしている。

レビュー投稿日
2019年9月1日
読了日
2019年8月31日
本棚登録日
2019年8月31日
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