イン・ザ・プール (文春文庫)

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著者 :
karasu10281028さん  未設定  読み終わった 

 精神科医・伊良部一郎は天才なのか。はたまた偶然なのか、奇天烈なことをしていると患者の精神が楽になっていく。気楽に流されて、思うがままに生きているだけなのに仕事になるなんて良いな。と、思ってしまう私も、仕事というものを真面目に行わなければいけないと神経過敏になっている節はある。伊良部のような医師がいたら通って見たい気もするが、一目見て止めておこうと思ってしまうかもしれない。
[イン・ザ・プール]
 体調が悪くなって健康のためにプールに入り始めるが、そのプールが中毒になってしまう。何事も中毒になるし、実害がないのならとことんやれば良い。気楽に考えようという気になる。
[勃ちっ放し]
 勃起が止まらなくなる。大学病院で見世物にされて怒り、警察に捕まることで治る。勃たなくて困るのは年をとってあるが、勃って困るのは中学生くらいで終わりにしたい。社会的に見られたらまずい。
[コンパニオン]
 ストーカー被害の妄想が止まらない女。伊良部が言う肯定するところから治療は始まると言う言葉は良い。
[フレンズ]
 携帯でのメールが止められない高校生。私も人に誘われたら断れない。なぜなら自分の知らないところで、みんなが楽しんでいるのが羨ましくなるからだ。ラインやメールやSNSにはハマらなかったので良かったが、現代社会では一人になる時間が少なくなっているので、読書などして一人になるのも良いものだ。
[いてもたっても]
 家が火事になっているのではないかと不安になってしまう男。ガスが不安になり、自分が取材したホームレスが犯罪を侵さないかが不安になり、関わったものが全て不安を伸び起こす材料になる。
 その全ては自分の責任になることが嫌だという精神からきている。これもよく分かる話だ。万全を期して自分に非はない状態にしたい。伊良部がやっているように逃げちゃえば良いし、心配なんて人にさせれば良いんだけどなかなか難しい。

レビュー投稿日
2019年7月17日
読了日
2019年7月16日
本棚登録日
2019年7月16日
4
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