2014.2.8読了。
下巻は通して泣けて泣けて仕方なかった。
すべての登場人物が愛おしく、みんなに幸せになってほしかった。みんなに生きていてほしかった。心からそう願ってしまうほど、悲しい時代を強く生き抜いた彼らは魅力的だった。
貫一郎と次郎衛門、そして嘉一郎と千秋。
身分の差を超えた親友の絆に、何度も何度も心をふるわせられました。
私の琴線に触れる物語でした。とてもとても、大切な一冊になりました。
「あの男を殺してはならぬと思うた。
誰が死んでもよい。侍など死に絶えてもかまわぬ。だが、この日本一国と引き替えてでも、あの男だけは殺してはならぬと思うた。
剣を振るうことのほか何も知らぬわしが、他に何ができるというのじゃ。せめて奴の前に立ちふさがって、矢弾の盾となるしかあるまい。斬りかかってくる者があれば、わしが一人残さず倒す。奴の体には指一本、触れさせはせぬ。」
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
浅田次郎
- 感想投稿日 : 2014年2月28日
- 読了日 : 2014年2月8日
- 本棚登録日 : 2014年2月28日
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