観月観世

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本棚登録 : 16
レビュー : 4
著者 :
katatumuruさん 曽野綾子    読み終わった 

毎月、満月の日に耳の不自由な老婆の家を訪れる大人たち。
「観月会」は名前のように月を愛でるのが目的でもなければ、会話が目的というわけでもないという風変わりな会。
少しばかりの酒と肴。
そして、交わされる会話は本当の事でもいいし、作り事でもいい。
大体、毎月と言っても人が集まらなければ自然消滅という自由なその会の主催者は、会員制のテニスクラブの会長、宇佐美。
彼が気に入った人に声をかけ、彼の都合が悪ければ何年も開かれることはない。
そんな「観月会」で交わされる会話は、友人の秘密、死生観、異国の宮殿の話、社会主義について・・・。
そんなとりとめもなく、結論も出ない話が延々と交わされる。
そしてこのお話自体も・・・。
普通だと退屈に思われるお話なのに何故か魅力がある。
登場人物の口を借りて語られる曽野綾子さんの考えにハッとしたり共感したり・・・。
最初にギョッとしたのは、一般的に差別用語と言われる言葉がサラッと飛び交っていること。
それも意図的なもの、確固とした考えのあってのものだというのが読んでいると分かりますが、それに対して不快に感じる方もいるだろうと思います。
この「観月会」という会のように、浮世離れした静かな雰囲気の漂うお話でした。
私もこの観月会に参加したい!
チビチビ酒を飲み、肴を食べて、人の会話と波音を楽しみたいな~と思う作品でした。

レビュー投稿日
2013年7月16日
読了日
2012年2月14日
本棚登録日
2013年7月16日
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