いきぢごく

3.19
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本棚登録 : 47
レビュー : 11
katatumuruさん 宇佐美まこと   読み終わった 

このタイトルと、これまでのこの作者の作品からして、どれだけハードな内容かと思ったらそうでもなかった。
むしろ、甘い、と感じた。
それは主人公の性格と話の筋。
読めば読むほど、自分に酔う主人公の性格に嫌気がさす作品だった。

主人公は親友と旅行会社を立ち上げ働く女性。
彼女には彼女の事を熱烈に慕う年下の恋人がいるが、彼女は彼との関係に冷めている。
それは彼女に他に想う男性がいるから。
その男性とは姉の夫で、姉夫婦は今イギリスで暮らしているが、近く帰国すると言う。
そこで浮上したのが、彼女の生家である、遍路宿の存在。
さらに、旅行会社の企画で四国八十八か所巡りの企画がもちあがり、その家にスポットライトが当たる。
今は近くの老女とその息子に管理を任せてあるその家に久しぶりに帰った彼女はそこで一冊の手記を見つける。
それはある女性の遍路日記で、彼女はその内容に引き込まれていくー。

罪を犯し、自分を罰する女性お遍路さんも、罪な関係に罪悪感を覚える主人公の様子も私には自分に酔ってるようにしか見えなかった。
それは後半、主人公が思った一言で頂点に達した。
自分と兄の関係は不倫などというありきたりな言葉では言えない、などという言葉。
じゃあ、何なん?と突っ込んでやりたくなる。
純愛とでもいうんじゃないだろうな!と心の中で罵った。
罪を犯したというのなら潔く償えばいいのに、それをせずに自分を痛めつけてそれで償った気になるなんて、ただの自己満足だと思う。
とにかく、そんな甘えがこのストーリー全体にも漂っていた。
普通に自由な恋愛をして、それで自殺するなんて、どれだけその人を好きだとしても可哀相なんて思えない。
主人公が好きな義理の兄も何じゃ、この不実な男・・・としか思えなかった。
彼らの全ての行動や思いが私には響くものがなかった。
彼女たちにもっと共感できる所があって気持ちが汲めれば感動できる作品となったのかも・・・と思う。

レビュー投稿日
2019年6月23日
読了日
2019年6月23日
本棚登録日
2019年6月23日
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