おおきな木

  • 篠崎書林 (1976年1月1日発売)
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本棚登録 : 2100
感想 : 407
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これは大人の絵本です。
もちろん、子供も見て楽しめるし何かを感じると思いますが、この本のいわんとしている事が分かるのはやはり大人だろうと思います。
子供の頃に読んで、そして10年後、20年後、30年後に読んだら、その都度この本の印象は変わるのじゃないかな?と思いました。
それに、読む時の心の状況によっても受け取り方が変わりそう。

おおきな木は少年のことが大好き。
少年もおおきな木が大好きで、毎日木のところにやって来て遊びます。
でもその関係は少年が成長するごとに変わっていきます。

読み終えて木や花って、なんて優しいんだろうと思いました。
いつもこちらに何も求めずに、ただ与えてくれる。
それをこちらはつい当たり前だと受けとめてしまう・・・。
少年は最初、この木のところに来たとき、何も手にしていません。
そして最後のページでも-。
人生において、たくさんの物を手に入れたい時期もあるし、それを手離していく時期もある。
そして最後には何ももたない状態にかえるんだな・・・とそんな事も思いました。
とても静かで深い、いいお話です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 絵本
感想投稿日 : 2013年7月26日
読了日 : 2011年10月14日
本棚登録日 : 2013年7月26日

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