ロリータ好きだけに限らず自らの意思でお洋服を選んでいる人、「ファッション」というものが好きな人には是非読んで欲しい本。
ただ、この本だけは誰かに貸すのを躊躇ってしまう。それは「こんな本を読んでると思われたくない!」とか「本の中身が広まると私が損をする!」といった中身の問題ではなくてこの本が『お洋服』みたいだからだ。
まず、この本自体がめちゃくちゃかわいい。白のレースをあしらっているかのような表紙や本の機能としては全く必要のない階段状のヒラヒラとした真っ白な最初の数ページはロリータ・ファッションを彷彿とさせる。さらには小口の部分には縞々の模様とかわいいリボンがプリントされている。また、この本、とんでもなく脆い。本屋で手に取った際には全く気が付かなかったのだが、読もうと開けた瞬間に私は外に持ち運ぶことを諦めた。(決して本として不良品というわけではなく、おそらくそう意図されて作られている。)
私はこの本の作りに対するこだわりを感じとった時、お店で見た時は目を奪われるほど綺麗だけど購入してお家でいざ着てみようとした時に管理方法や着こなすタイミングの難しさに気づかされるお洋服たちが頭の中を流れた。
私はこの本を「自分の持っているお洋服のコレクション」と同じようにしか扱えない。だからこそ、この本の素晴らしさを広めることは出来るのだけれど自分のものを貸すことは出来ず、「自分で手に入れてくれぇ......」となってしまう。
この感想をここまで読んでくれたトッモ達よ、この本はめちゃくちゃ良いぞ!ただ、私は貸してあげられないから是非とも自分で購入してクレメンス......。
- 感想投稿日 : 2024年6月5日
- 読了日 : 2024年6月5日
- 本棚登録日 : 2024年5月7日
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