小説家・西加奈子と文筆家・せきしろが短歌をひたすらやってみる本。
豪華なゲストに見守られ、文字数もすこしずつ合っていく…。
最初と最後の見届け人は穂村先生。
やさしく的確な解説で歌が歌以上におもしろくなる。
せきしろさんのセンスの良さを高級食材にたとえ、盛り付け方を指南する様はまさに職人!
せきしろさんも、西さんも、持っている方々なので切り口がユニーク。
このお題でその発想はなかったわの連続。
俵万智先生の添削がまた素晴らしい。
お題「22」の西さんの歌は格段によくなっている。
お題「メール」のせきしろさんにも注目。
星野源や光浦靖子サンボマスターのひとなんかは一緒に詠んでいておもしろかった。
ちなみにタイトルは西加奈子さんの短歌から。
ピンッときたのはたまたませきしろさんの歌でした。
以下抜粋(ネタバレ)
―――誕生日や記念日も全部覚えている 耳にお経を書き忘れる―――
―――葬式に行くたびにおもうのは みんな談笑してるもんなんだな―――
ふたりのかけあいがどんどん兄と妹のようになってきて微笑ましかった。
短歌クロスエッセイはお二方の本業をたのしめる。
どーだ!どーだ!の西子ちゃんと、どーどー宥めるよにみえるせきしろさんの関係が愉しい。
あと字、どことなく似てんのな。
欲を言えば目次にお題を羅列していただきたかった。
そうすればいつでもあの短歌、とおもったとき頁をひらけるのに。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
短歌
- 感想投稿日 : 2015年3月2日
- 読了日 : 2015年3月2日
- 本棚登録日 : 2015年3月2日
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