金融危機後にかかれた(NHKのTV番組をもとに編集された)本で、資本主義というシステムに取り込まれた現代の人々の内面の荒みを厳しく批評しています。
こういった本や論調はそんなに珍しくないと思うのですが、この方がたぶん世界のいろんな現状を目にした上で言っているので説得力というか重みがすごいです。
日常には「晴」と「ケ」があったはずなのに全部が「晴」になってしまったとか、欲望がたえず喚起されているとか、現在は悪が善の顔をしているというような指摘はそうだなと思いました。
一方で、そうでない社会の動きもあると思うのですが(著者はそう思っていないかもしれないけど)、それらには一切ふれられていなかったので、とにかく暗く現代を憂えている本・・という印象でした。
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- 感想投稿日 : 2014年2月24日
- 読了日 : 2014年2月24日
- 本棚登録日 : 2014年2月24日
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