ピアノ・サンド

著者 :
  • 講談社 (2003年12月1日発売)
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本棚登録 : 53
感想 : 16
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「ピアノサンド」100年前のピアノを預かってくれない?という魅力的な導入部から始まり、同窓生と不倫する離婚経験者の女性を浮遊感たっぷりに端整に描いています。燭台の着いたピアノが欲しい。「ブラックジャム」欠陥や欠落を抱えた女性が、欠陥や欠落を持った異性に惹かれる話。明るい話ではありませんが、瑞々しい描写が素敵です。「方南町…」あとがきですが、自らの転居の過程と各話の創作過程が上手に織り交ぜて語られており楽しめます。コード感が希薄ながらセンスの良い音楽聴いたような印象を持った一冊でした。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学
感想投稿日 : 2014年7月24日
読了日 : 2014年7月23日
本棚登録日 : 2014年7月24日

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