聖痕

著者 :
  • 新潮社 (2013年5月31日発売)
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本棚登録 : 428
感想 : 64
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古語を並べて小説表現に用いるというアイディアを思いつきはしても実際に実現できる作家はそうはいないだろう。最初は戸惑いがあったが読み進めるうちに古語の出現が楽しくなる、連続で現れると思わず拍手をしたくなる、JAZZのアドリブの難易度の高いフレーズを待ち望むのと同じような楽しみ方ができる。選りすぐった古語を集めて作った小説の題材の一つが選りすぐられた素材を集めて作られる料理であるのもむベなるかなといったところか。近年の日本社会を背景にした美と欠損を抱えた主人公の半生に島田雅彦の作品と似た印象を持った。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 文学
感想投稿日 : 2013年7月16日
読了日 : 2013年7月14日
本棚登録日 : 2013年7月16日

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