魂でもいいから、そばにいて ─3・11後の霊体験を聞く─

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  • 新潮社 (2017年2月28日発売)
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感想 : 58
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震災に合い大切な方を亡くして途方に暮れて過ごしている遺族の方
その生活の中で、亡くなった方が夢に出てきたり、
第六感。または虫のしらせで感じたりした話が載せられている。
私は震災経験はないですが、大切な人を亡くすと似た感情を知り
もがき、夢で会いたくなったり、「これってもしや・・・?」みたいな
偶然の一致や感覚を経験した事あります。
だから、現実離れというよりは、実際にあったんだろうと思いました。
1万8千人の方が突然命を落とし、その家族、友人、知人達にも
それぞれの物語がある。
亡くなっても近くにいて欲しい、感じたいと思って当然だと思います
その感覚こそが、生きる希望に繋がっている。
死と隣り合わせで生を生きている。

その当時の凄まじい様子も垣間見れてきて、想像を絶する想いです
遺体を捜す。豆が出来てつぶれても歩くしか手段がないから必死で探す
見つけられても時間が経っていると袋に入っていて触れられない
自分で火葬場を探す。見つからず山形まで行ったなど。
放心状態で、空腹で、睡眠不足で、家も家族も失い
何も出来る状態じゃないのに・・・。泣けてくる
特に小さなお子さんを亡くした話は読んでいてもつらい
魂でもそばにいてあげてと思いました。
自分にもそばにいてほしい人はいる。時々感じる偶然の一致だけでも
とても嬉しくそれだけで前向きになれる

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年7月18日
読了日 : 2017年7月17日
本棚登録日 : 2017年7月17日

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