自分で自分を奮い立たせるってことある。
最後の文中にもある。13歳の時に書いた前作よりも、ひとつひとつの文章が長くなった。それは、自分自身を励ますため。胸の内をありのままに語ることで、明日を生きるために、自分を奮い立たせたかったからです、と。
誰かに聞いてほしい時ってある。答えがほしいわけではなく、共感、慰めでなく、話す相手がほしい時。ありのまま話せばどこかで心繋がった、と思う嬉しい勇気が出る瞬間。
そんな一筋の訴えを感じました。
文章の所々、心に残る表現があります。
・この社会は、たくさんの人々で構成されています。その中で自閉症の人も生きているのです。
・もし、みんなが自閉症の僕たちのことを、かわいそうな人たちとだけ思うなら、僕たちは何のために生きているのかわからない。
・家族が僕のために頑張ってくれている姿を見て、僕も自分にできることを探して生きていかねばならない、と思うようになった。
(自分にできることを探す、私も未だに考えています)
限られた表現の術のなか、その中から外の世界を見る視点は感性が研ぎ澄まされていると思いました。
春色のリボン
春色のリボンをきれいに結ぼう
少しおめかしして でも恥ずかしがらずに
色は空色がいい どこまでもすみきったライトブルー
僕の心は 春の草原 かわいらしい花々が咲き誇る
誰かに贈れなくても
リボンがうまく結べなくても構わない
自分のためにリボンを結んだら 僕はもう 春の蝶
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
未設定
- 感想投稿日 : 2020年12月16日
- 読了日 : -
- 本棚登録日 : 2020年12月16日
みんなの感想をみる